焼肉で1番太らない部位は?低カロリー肉を選ぶポイント
焼肉を食べたいけれどカロリーが気になるという声は非常に多く聞かれます。特に外食時には、何を選べば良いか分からず、無意識のうちに高カロリーの肉ばかりを注文してしまうことも珍しくありません。では、太りにくい焼肉とはどのような選び方をすればいいのでしょうか。大切なのは部位選びです。
牛肉の部位ごとに脂質量やエネルギー量は大きく異なります。以下の表は、焼肉でよく提供される代表的な部位の100gあたりのカロリーと脂質量をまとめたものです。
部位名 |
カロリー(kcal) |
脂質(g) |
特徴 |
ヒレ |
約130 |
約5.0 |
赤身中心、やわらかく脂質が少ない |
ハラミ |
約210 |
約15.0 |
横隔膜、ジューシーで人気が高い |
ランプ |
約165 |
約10.0 |
モモの一部、脂肪が少なく歯ごたえもある |
カルビ |
約370 |
約32.0 |
脂が多く、旨味が強いが高カロリー |
サーロイン |
約298 |
約25.0 |
高級部位、柔らかく脂が多い |
ロース |
約240 |
約20.0 |
標準的な焼肉部位、ほどよく脂がのる |
このように、同じ「焼肉」というジャンルの中でも選ぶ部位によって摂取カロリーは2倍以上異なることもあります。とくにダイエット中や体重を意識している人には、ヒレやランプ、ハラミといった赤身系の部位がおすすめです。脂質が控えめでありながら、しっかりと肉の味を楽しめるため、満足感も高まります。
一方で避けたいのは、カルビやサーロインなど脂の層が厚い部位です。これらは非常にジューシーで旨味が強い反面、脂質とカロリーが高く、短期間で脂肪として蓄積されやすい要素を多く含んでいます。
焼肉店によっては、「ヘルシー赤身セット」や「脂控えめコース」など、ダイエット志向の人に向けたメニューを提供していることもあります。注文時に店員に尋ねると、低カロリーな部位だけで構成された盛り合わせやセットを案内してもらえるケースもあるため、活用すると良いでしょう。
また、焼き方にも注意が必要です。直火焼きや網焼きは余分な脂を落としてくれるため、鉄板焼きよりもカロリーを抑えやすいというメリットがあります。脂が網に落ちることで、脂質摂取量をさらに減らすことができます。
そして、食べる量のコントロールも大切です。おいしいからといって食べ続けてしまうと、どれだけ低カロリーな部位を選んでいても総カロリーがオーバーしてしまいます。あらかじめ「今日は◯◯gまで」と決めておくと無駄な摂取を抑えやすくなります。
このように、焼肉は選び方次第で非常にヘルシーな食事になります。赤身部位を積極的に選び、焼き方や量を意識するだけで、脂肪蓄積リスクを大きく軽減できます。罪悪感なく美味しく楽しむためには、正しい知識を持つことが何よりの近道です。
タレやサイドの選び方で変わるカロリーコントロール術
焼肉のカロリーは肉の部位だけでなく、調味料や一緒に食べるサイドメニューの選び方にも大きく左右されます。特にタレやごはんの取り方次第で、同じ量の肉を食べても摂取カロリーが200〜300kcal以上変わるケースも少なくありません。
まずはタレの選び方についてです。一般的に焼肉のタレには砂糖やみりんが多く含まれており、100gあたりのカロリーはおよそ180〜220kcal程度あります。焼肉でよくある「肉にたっぷりつけてごはんと一緒に食べる」スタイルは、実はカロリー過多の原因となりやすいのです。
そこでおすすめなのが、塩・レモン・ポン酢といった低カロリー調味料です。特にポン酢は酸味が強く、肉の脂をさっぱりと流してくれるため、味のバランスを保ちながら脂質摂取を抑えるのに最適です。
以下に、一般的なタレ・調味料のカロリー比較表を掲載します。
調味料 |
カロリー(大さじ1あたり) |
特徴 |
焼肉のタレ |
約40kcal |
甘味・旨味が強くご飯が進みやすい |
塩 |
0kcal |
素材の味を引き立てる。過剰摂取注意 |
レモン汁 |
約2kcal |
さっぱり感があり脂を中和 |
ポン酢 |
約10kcal |
低カロリーかつ香味が肉と相性抜群 |
ワサビ醤油 |
約12kcal |
ピリ辛で赤身との相性が良い |
これらを組み合わせることで、味に変化をつけながら飽きずにヘルシーな食事を楽しめるようになります。特に塩とレモン、あるいはポン酢は焼肉の脂感を抑え、満腹感も得やすいため、ダイエット中には積極的に活用したい組み合わせです。
次に、サイドメニューの選び方についても見逃せません。焼肉店では白ごはんが定番ですが、大盛りやおかわりをするとそれだけでカロリーが一気に跳ね上がります。ごはん1膳(約150g)で250kcal前後ですから、大盛り2杯で500kcal以上にもなりかねません。
代替案としては、以下のようなサイドメニューの工夫が有効です。
- ごはんの代わりにサンチュや葉野菜で巻く
- ナムルやキムチを活用して食物繊維を補う
- わかめスープやたまごスープで満足感を高める
- 締めを避けてお茶やノンカロリードリンクで終了する
焼肉は「肉が主役」と思いがちですが、実際には周辺の調味料や食べ方の工夫次第でダイエット食にも変化する柔軟な食事です。健康志向が高まる中で、店舗側も塩焼きコースや糖質カットセットを導入する動きが出てきており、利用者側の選択肢も年々広がっています。
結果として「焼肉は太る」という通説は、今では一部の誤解とも言える状況です。自分に合った食べ方とメニューを選ぶことができれば、罪悪感なく焼肉を楽しみながら、健康的な体づくりにもつながっていきます。